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ターニングポイント

バレエだけに関わらず、1度何かに夢中になり、それを仕事にしたいと思うようになれば、良くも悪くもそれを中心に自分の人生が動いていくことがよくあります。

私の場合、バレエ教師としての仕事が自分の一部であると同時に、その仕事を中心にして、自分がその周りを回っている感覚に陥るときがありました。

でも今は、バレエ教師としてのキャリアを積むために自分を追い詰めていくのではなく、”自分が幸せである”ことを常に最優先し、そしてバレエ教師としての仕事は、あくまでも仕事として受け止められるようになりました。

決して情熱が消えたわけではなく、人間としてのバランスが良くなったと私は解釈しています。

ずいぶん前の話ですが、私がRoyal Winnipeg Ballet Schoolの生徒だった頃、一人のクラスメイトが学校を辞めるという決断をし、ティーチャーズプログラムのディレクターにその旨を伝えに行ったとき、「自分がHappyでいられる場所を探しなさい」 と言われたと聞きました。

当時は、あっさりしたもんだなぁと少し残念に思いましたが、今ではそのディレクターの言葉の意味がよくわかります。バレエというのはあくまでも”What you do”であり、”Who you are”ではないということです。うーん。。。日本語にすると、”自分がやりたいこと、やるべきこと”でに過ぎないのであって、”自分自身”ではないというのでしょうか。。。

さて、こんな話をしているのは、私がバレエ教師の仕事を辞めたからではありません!ターニングポイントをむかえているからです。

今シーズンが終わったら、ウィニペグからオタワに引っ越し、プロフェッショナルバレエスクールで教えることになりました。

前々から、ここで教えられたらなーと思っていた学校で、ついにチャンスが回ってきたわけです。

スクールのディレクターから電話が来て話が本格的になった時は、引っ越しの大変さや、今いる場所の居心地の良さなどが頭をよぎり、ほんの一瞬しり込みをしてしまったのは事実ですが、こんなことで怖気づいてこのチャンスを逃すわけにはいかない、絶対うまくいくはず!と自分に言い聞かせ、採用に至りました。

バレエに携わってるおかげで、今までたくさんのターニングポイントがありました。ニューヨークへダンス留学した事、地元を出て昭和音楽芸術学院に入学した事、カナダに来た事、そして今回、オタワへの引っ越し。。。

バレエは今でも私がHappyでいられる場所のようです。今回の決断も、後で振り返ればきっと「あの時、引っ越すことを決めてよかった!」 と思えるものになると思います。

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